ICF-5900/スカイセンサ5900
BCLブームの波に乗りナショナルのクーガー2200のライバルとして長きにわたり販売されていました。それがSONYのスカイセンサ5900です。
それまでのスカイセンサーの集大成ともいうべき機能や外観、さらにクーガー2200よりも7,000円も安い価格設定で人気に拍車をかけました。(そうはいってもひとつ前の機種ICF-5800は定価20,800円でしたが)比較的コンパクトにまとめられたボディですが、従来からのアンテナポップアップ機能もレバー式に変更され、チューニングにはメインチューニング以上の存在感のあるスプレッドダイアルを装備して5kHz直読(目盛は10kHz間隔)とし、マーカーを巧みに利用した受信方法など価格以上のパフォーマンスを示すものでした。
小ぶりながら10cm径のスピーカーを内蔵するなど、音質にもこだわっているところがSONYらしさでもあったようです。内部に至っては修理時の分解・調整こそ少々大変ですが27,800円という価格を実現するために構造や回路などに多数の工夫が見られます。
スカイセンサー5900は販売期間が長かったこともあり大きく分けて前期型と後期型が存在します。後期型では外観上はスプレッドダイヤルの目盛が計算しやすいように表示に工夫が施され、メーターのみの照明が周波数フィルム用も追加されるなどの変更が施されています。
スカイセンサ5900は決して無骨なイメージではなく、現代でもアナログラジオとしてさりげなくインテリアにも溶け込みそうなサイズとデザイン、カラーです。しかしながらコストの設定が低いことも災いしたのか現在ではメータ不良、スプレッドダイヤルのバーニアメカの固着、アンテナ破損など、なかなか完璧な品物を見つけるのは困難になっています。
ICF-5900は中間周波数にFMと共用の10.7MHzを選定していることから、この周波数近辺の受信ができないことが残念な部分です。
総じて言えば小型で高性能、電源も4.5VでACアダプタで使うラジオですので持ち歩きなどには最適で、かつ本格的なBCLも楽しめる、1台は手元に置いておきたいアナログBCLラジオです。
上の写真はレストアする際、カバーを外した状態です。背面の4本のネジを外すと背面パネルを外すことがでますが、内部のプリント基板と共締めになっているため再びパネルを取り付けた際、周波数フィルムと実際の受信周波数がズレてしまいます。本格的にレストアや再調整をするとき以外は背面パネルを外すことのないように配慮してください。
- 受信可能周波数
- FM:76~90MHz
- MW:530~1605kHz
- SW1:3.9~10MHz
- SW2:11.7~20MHz
- SW3:20~28MHz
- 回路方式
- SW:デュアルコンバージョン
- MW、FM:スーパーヘテロダイン
- 中間周波数:FM、SW第1 10.7MHz、MW、SW第2 455kHz
- スピーカサイズ:丸型直径10cm
- サイズ:223Wx234Hx102Dmm
- 当時の定価:27,800円
- 発売開始:年
- 特長
- 10kHz直読スプレッドダイヤル(5kHz)
- 第一IFを10.7MHzにすることでイメージに強い
- バックラッシュの少ないオールギアドライブ(ダブルギアも採用)機構採用ダイヤル
- ポップアップアンテナ機構採用
- FMのRFアンプにFETを採用した高感度設計
